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私の煩悶 [子どもべやアート教室]

 個人のこころからだを通して表現活動を活発にし、自尊感情を高めることをテーマとして私たちは活動している。しかし同時に、造形活動の基礎となる表現力をつけるために、タッチや線の描き方・色彩のぬり方などの技術指導もする。その時、一部の子どもから「何も言われたくない、もっと自由で気楽にさせて、上手にぬりたいと思っていない」と強い反発を受ける。

 一見わがままに見えるこれらの子どもの声の真意は何か?教室で子どもの生の声を聞き、またもや煩悶する羽目になった。そこに今の子どものどのような精神作用があるのだろうか。

美意識が作品に影響する、絵・造形の分野で、指導者が技法の伝達をどこまで重んじるかは難しい課題だ。特に、兄弟姉妹や友達などからみようみまねで学んだ絵かきのスキルが少なく、らくがき体験すらなかった子どもが多くなり、表現力は日に日に稚拙になる現代の子どもに対して、表現というものをどう考え、指導の境界線をどこに引くかは難しい。
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 表現とはなにか?絵をかくことは本当に必要か?表現に技術が要るのか?子どもに指導が必要か?何が指導か?子どもの意見の自主性とわがままの境界は?わがままとはなにか?延々と自問することになるのだ。子どもの苦情から逃げないで対話をするために、大人も苦悶する。

 大人と子どもが話し合う場をつくり、子どもが何を求めているのか、何をなしたがっているのかくみ取り、大人も彼らに対話を返しつつ時間を紡ぎ、結果を出すしかない。
今日も子どもの作品を見ながら…私たちはいずこへ…と考える。
理事長 小村チエ子

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食とアート―子ども料理教室 [子どもべやアート教室]

2月26日(金)、アートスペース「子どもべや」伏尾台教室で、子どもたちのための料理教室『みんなでお料理』を開催しました。2004年から始まった年1回のスペシャル・イベントも、今年で6回目になります。

今回のメニューは「豚のしょうが焼き・細切りこんぶとさつま芋の煮物・大根の味噌汁・焼きりんご風」。豚肉が嫌いだった子や野菜嫌いの子も、「ちゃんと食べられた!」と嬉しい声が上がりました。

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この教室ではもちろん、子どもたちが最初から最後の片づけまで自分たちで責任をもって行い、スタッフである私たち大人の手助けは最小限にとどめています。講師は、当研究所理事の山下晶子さん。池田市の地域栄養士会葉菜の会の代表でもあります。

子どもたちの生活体験を増やすため、子どもべやの教室プログラムにちょっとした料理を取り入れ始めたのは、もう10年も前になります。それ以前も、教室ではデッサンに使った食材を切って食べたり焼いて食べたりしていたので、教室の子どもたちは自分たちで誕生日会や卒業記念パーティーなどといっては、バーベキューや焼芋、ケーキ作りなどを企画し、食とは深いつながりがありました。

現在のような生活美術シリーズとして手工芸と料理のイベントを定期的に実践するようになってからは、教室の生徒だけでなく、地域の子どもたちにも呼びかけてご参加いただいています。

最後には今日の体験をみんなで絵に描いて、「また来年もお料理しようね!」とお別れしました。

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