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「アートで心の健康をまもる2012―遊びのチカラ!」リポート [講座・セミナー・ワークショップ]

お盆ウィークが明け、街も人も平常モードに戻ってきました。先週はウソのように空いていた道路も、今朝は渋滞復活[バス][車(RV)][車(セダン)]

さて、8月3日に大阪市中央区のドーンセンターで開催した「アートで心の健康をまもる2012―遊びのチカラ!」は、おかげさまで好評のうちに終了しました。今回光を当てた「伝承遊び」というテーマは、教育現場の方はもとより、すでに子育てを終えた方や子育てまっただ中の方にも関心が高かったようで、いろいろなフィールドの方にお越しいただきました。ご来場者の皆様に心から感謝いたします。

第1部の講演では、「伝承遊びと“生きる力”」と題して、聖和短期大学教授の中川香子さんにお話しいただきました。かごめかごめや花いちもんめなど昔から伝わる伝承遊び、特に集団遊びには、自然に社会性を身につけ、心を丈夫にする働きがあります。自然の存在としての人間を再確認し、生きる力を育み続けてきた伝承遊びについて、その成り立ちとテーマ、長年続いてきた理由や子どもの心に与える影響などが、心理学や民俗学など多様な視点から語られました。子どもとの関わり方に大きなヒントとなるとともに、大人自身にとっても自己の人間形成のプロセスを再確認する機会となったのではないかと思います。

参加者からは、子どもが本質的にもつ攻撃性を、ルールのある遊びという枠の中で解消し、社会化していく働きが伝承遊びにはあり、それが生きる力を育んでいることがよくわかった、という声を多くいただきました。子どもの攻撃性とどう向き合うかは、親や教師にとって悩ましい問題だけに、強く印象に残ったようです。また、子どもに関わる先生方などからは、伝承遊びをもっと積極的に取り入れていこうと思う、という心強い声もいただきました。

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第2部のワークショップでは、実際に「だるまさんが転んだ」、「花いちもんめ」、「かごめかごめ」で遊びました。未就園児から仕事をリタイアされた年配の方まで、一緒になって大きな声を出して本気で遊ぶ、とても会議室とは思えない開放的な世界が広がりました[ひらめき]

その後、遊びを通して心に浮かんだ事柄を、絵や書で色紙に表しました。自由課題であるにも関わらず、ほとんどの方がすんなりと表現活動に入っていき、体験が表現をつくっていく様子がはっきりと現れる結果に。昔の楽しかった思い出や、当日の一体感を表現された方が多く、パステルや墨汁など滑らかな画材の力も手伝って、活き活きと鮮やかで多彩な作品が生まれました。最後は鑑賞タイム。同じ遊びをしても、出てくる表現は十人十色―これもまた興味深い体験だったのではないでしょうか。

今回の催しは、講演~ワークショップの繋がりや流れが本当にスムーズで、ファシリテートせずとも皆さんご自身でどんどん自然に進んでいく、という感じでした。ほとんどの方が初対面という集団にあって、伝承遊びと表現活動がグループとしての一体感を持たせる貴重な場となり、また、いろいろな方の作品を観賞しながら交流も弾む、まさに「遊びのチカラ!」を実感するイベントとなりました。

参加者の皆様が、それぞれの持ち場でこの経験を活かし、発展させていってくださることを願っています。
ありがとうございました[わーい(嬉しい顔)]
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